2月。 世間はふわふわと華やかな空気に包まれているが、天下の武装警察は浮かれるどころか、むしろ厳戒態勢の様相を呈している。 真選組では基本的に対外者からの贈り物を受け取る事を禁止されている。 チョコレートも例に漏れずだ。不特定多数の人間から寄せられる菓子など、何が紛れ込んでいるか分からない。こんな阿呆らしい原因で毒殺や爆殺などの憂き目に遭っては立つ瀬が無いというものだ。 それでもあの手この手で届けられるものも多々あり、それらは危険物探知のスキャンを掛けられて爆発物でない事が確認されたのち、内々に焼却処分される。一つ一つ成分検査をしている暇も金も無いからだ。 隊士達の恨みがましい視線は最早恒例の光景となっている。 「乙女の健気な気持ちを足蹴にしてるよね。鬼の所業だよねコレ」 運ばれて行くチョコ入り段ボールを見送りながら、溜め息をついたのは近藤。 その悲嘆は真選組に届けられたすべてのチョコに対して向けられているが、 彼宛てで届けられるものも実はそれなりにある。数は少ないがその分、やたら力の入った品の比率が高い。一番喜ぶはずの本人がカケラも気付いておらず、すべて義理だと思い込んでいるのだが。 「それより天然たらしとフラグスルー能力の合体って最悪じゃねェですかィ?」 「だからモテねェんだよ」 「何? 何の話?」 「結局ゴリラかどうかは関係ねェ気がしますねェ」 「ゴリラより鈍感かも知れねェがな」 「だから何の話ーっ?!」 |
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〈確かにゴリラだけど〉 | |
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一日遅れた上につまんない。スミマセン。 ウチの近藤さんは密かにそれなりにモテてる設定(笑) |