「あああ やっと終わった…」
「腹ァ減りましたねィ」
「そういやあ、昨日の昼から何も食ってねェな」
「食堂はまだ閉まってますけど、ご飯と余った食材はいつも置いといてくれますから、
 何かあると思いますよ」
「味噌汁」
「はい?」
「味噌汁!」
「いや味噌汁は分かりましたけど…残ってるかな」
「俺作る」
「えっ」
「何だよ 言っとくけど俺得意よ?
 武州の頃はありとあらゆる具の味噌汁作ったよ?
 具の無い味噌汁も作れるよ?」
「自慢すんな」
「や、もちろん知ってますけど
 じゃなくて
 あの、じゃあ、作ってて下さい
 その間に呼んで来ますから」
「はあ? 呼ぶって誰を」
「ああ…まァいいから」

 ******

「近藤さんの味噌汁ううううう!!」
「ちょ、順番でしょうが!」
「エエエエエ 何で行列? 何で炊き出し状態?!」
「つーかふるさとの味?」
「ああ、そういや武州からのメンツか
 イヤ味噌の種類とか全然違うじゃん
 同じ味な訳ないじゃん」
「まァそうですけどねィ」
「大体あン時だって当番制だったし
 何で俺のだけ思い出の味になってんの」
「そりゃ近藤さんだから」
「わかんねえええええええ!」
「いいからさっさと食わせろィ」
「おまけに理不尽!」
「局長ぉ…」
「ああもう分かったよ!
 おにぎりも作るから、もうちょい待て」


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っていう、捕物で徹夜明けの早朝の光景。
近藤さんのおにぎり食べたいいいいいい。